2013年3月28日〜4月1日 タイ・クラビ探鳥記 <DAY3 KNC探鳥>


朝、レストランでYotinと逢う。
Oratさんが「はじめまして!」と挨拶したら
「昨日食堂に居たじゃないか」と。
わかってたのね(^^;
7Dに500mmf4.5を装着して持っている。
1DXに興味津々の様だ。

3人なので車に乗れないからか、歩いてKNC入口まで来てくれと言う。
機材持って歩いて行くのは正直厳しいぞ・・・


デジスコのにゃっちはなんともないみたいだが、一眼組はヅカレダ〜と言いながらKNCの入口まで到着。
Yotinはすでに車から降りて歩き出す用意は整っていた。
早朝7:00前なのでゲートは開いていないが、横を通り抜けて先に進む。
料金は帰りに払うらしい。

ゲートから歩き始めて最初は車も通れるような広い林道だったが、すぐに脇道に入る。
森の中を抜けてアップダウンのキツイ道を歩いていく。
結構ハードだ・・・
Yotinも何故かカメラ装備を持って歩いてる。
EOS7D+EF500mmf4.5のセットは、中古だとしてもタイじゃかなり高価だと思うんだけどねえ・・・・さすが超売れっ子ガイド。



かなりの距離を歩いていくと、トレイルに出た。
位置が全然把握できないが、今の道はショートカットだったのだろうか?
そして突然男性が現れた。
Yotinと話し始めた様子だと、この人はどうやらYotinのアシスタントの様だ。
Oratさんは勝手に『まっちゃん』とあだ名を付けていたので、以後それに従います。
ダウンタウンのまっちゃんに似てるというが僕的には・・・???(^^;



アシスタントの男性が、先に歩いて道案内を始める。
道無き道を歩き、坂を下っていくとブラインドが設置してあった。
Yotinが「絶対大きな音を立てない様に!また激しい動きは禁物だからね」と注意事項を説明された後、ブラインドに入る。
ブラインドには穴がいくつか開けてあり、そこからレンズを出す様に指示された。


自分達としては十分静かにしていたつもりだったが、小声でいろいろ喋ってたら
Be Quiet!と注意されました(^^;
ほら、Oratさんが騒ぐから〜(笑)

ブラインドに入って10分ぐらいだろうか?動かない様にじっと待っていると、奥の茂みから何かが近づいてきた。
ピョンピョン跳ねるその動きは・・・


Banded Pitta キタア〜!(o ̄▽ ̄)ノ


Banded Pitta キマユシマヤイロチョウ 

目の前に現れたのは、ヤイロチョウの中で一番美しいと言われているキマユシマヤイロチョウだ!
ボルネオのダナンバレーやバリの西部でも見かけた事は有るのだが、暗い場所に出てきて警戒心が高いので
撮影は非常に困難なのだ。
そのキマユシマヤイロチョウが目の前10mぐらいの距離に居る。
人並みな言葉しか浮かばないけど凄く綺麗だぁ〜(o ̄▽ ̄)
なんでこんな色の組み合わせになってるんだろう。
この眉線のグラデーションたまりませんな・・・



キマユシマヤイロチョウが結構長い間その姿を堪能させてくれた。
しばらく経つとYotinが「静かに撮影しててね」と言い残し、ブラインドの外に出て行った。
とりあえずテレコン外してみたり、ISOを変えてみたり、いろいろやってみました。
この遠征の為に導入したEOS1DX良い仕事しますw

EOS1DX EF500mmf4L ISUSM にエクステンダー1.4×を入れてISO12800でもこれだけ写る!
シャッタースピードは20分の1秒

ISO6400だと余裕〜( ̄ー ̄)


う〜ん頑張って機材入れ替えして良かった〜。

だんだん余裕が出てきたので観察していると、身体を膨らますような仕草をする事がある。
どうやら威嚇のポーズらしい。
なんかパプアニューギニアに居るフウチョウみたいだ(TVでしか見た事無いけど・・・・)






Banded Pitta 威嚇のポーズ?

しばらくしたらキマユシマヤイロチョウは去り、代わりにコルリが現れた。
なんかコルリちっちゃ!
比べると一回りぐらいサイズが違う。
キマユシマヤイロチョウはツグミぐらいの大きさらしい。
コルリは遊びでGF1にアダプターを介してEF500 mmf4で撮影。
大きく撮れるので良いのだが、ミラーレスなのになんかシャッター音がデカイ!
シャッターを押したとたん、にゃっちとOratさんに「うるさいよ〜!」とクレーム受けました(^^;
確かにこれじゃ、Yotinが飛んできてまた「Be quiet!」って怒られますな(笑)


コルリ GF1+アダプター+EF500mmf4L IS USM

さて、もう一種のターゲット、Gurney's Pitta(クロハラシマヤイロチョウ)通称ガーニーだが、
Yotinの話だと一昨年からオスの姿が見れなくなっているとの事だ。
ええ〜!そうなのぉ〜♯ ̄д ̄)
それは残念。
だがメスは2羽のみ確認されているらしいから、見れる可能性は有るみたいだ。
とりあえずメスでも見ておきたいなあ・・・・

コルリも去った後、Yotinが帰ってきて次のポイントに移動すると言う。
トレイルを5分ほど歩くとまたアシスタントまっちゃんが居て、林の中に案内される。
この場所でもガーニーが狙えると言う事で、またブラインドで待機。
昨日は現れなかったと言うが果たして見れるのだろうか?
待っていると目の前の樹にトカゲが現れた。


その後も待っていると、ブラインドのすぐ真上でサンコウチョウの鳴き声が聞こえた。そしてカワリサンコウチョウの白いオスが
飛んできて目の前に一瞬止まったが、撮影する間もなく飛び去ってしまった。
結局ここでは成果なし。もう昼だしね。
明日また挑戦だな。

これで午前の部は終了。
一旦宿に帰って昼ご飯タイムに。
しかし、森から出た後の炎天下のアスファルトの帰り道は暑いわ重いわ・・・疲れた〜。

宿に戻って軽くシャワーを浴びてレストランに。
Oratさんのリクエストでボウルでスチームライスを頼み、付け合せにいろいろ頼んでシェアする事に。
まるでビュッフェの様だ。
やっぱりガーリック&ペッパーチキン旨いなあ!




昼飯を食べ終わった後は少し部屋で休息。
14:30にレストランに再度集合した。
Yotinとアシスタントのまっちゃんは時間前に来ていた。
今度はまっちゃんが運転するらしい。
車はISUZUの4WD。
結構良い車乗ってるのね。

今度は全員がまっちゃんの車に乗り込んで出発。
歩かないで良いのは嬉しい(^o^)
が、パーム椰子の畑の中の林道は酷い悪路。
途中倒木が有り、大きく迂回したり、1m近い段差を超えたりと、ダナンバレーの比じゃない。
にゃっちがやはり気持ち悪くなり酔ってしまった様だ。
早く着かないかなあ〜・・・・



30分以上悪路の林道を進み、まっちゃんが車を停めた場所は、意外と開けた道の途中。
Yotinに車を降りるように言われる。
Yotin曰くカザリショウビンのポイントだと言う。
ええ〜?こんな所に居るの〜?
今までカザリショウビンに逢った場所と随分雰囲気が違うんだけど・・・

と思っていたのだが、Yotinがコールバックを始めるとすぐにカザリショウビンの鳴き声。
しかも2羽で鳴き交わしている。
Yotinとまっちゃんで巧みにコールバックをしてカザリショウビンを誘導している様で、「ここで待っていてくれ」
と言われてしばらく動かず待っていると、道の向こうでYotinが手招きしている。
ゆっくり近づき、Yotinの指差す方向を見ると、そこにはカザリショウビンの姿が!
また逢えたよ〜(o ̄▽ ̄)ノ

しかし遠いのと空抜けで、撮影するには条件が悪すぎる。
証拠写真は撮ったが、どうしようも無い。
そのうちカザリショウビンは森の中に移動。
再びYotinがコールバックでおびき出す。
すると今度はさっきよりも良い条件の場所に出てきてくれた。
一緒に居たOratさんはカザリショウビン初見なので大興奮しているw

Banded-Kingfisher カザリショウビン

しばらくしてカザリショウビンはまた森の中に。
再度Yotinとまっちゃんのコールバックでおびき出しに成功。
この2人すげえ〜な。
樹の葉が混みあった場所でどこに居るのかわからなかったが、Yotinが直接僕のカメラを操作してくれ、
覗くと確かにカザリショウビンの姿が。
さっきより大分近いが、葉被り、枝被りが酷い。
場所が悪いので移動しながらポイントを探す。
なかなか厳しくてこのぐらいがやっと。




夢中になって撮影しているとYotinが「撮影が終わったらこっちに歩いてきてくれ」と言い残し、先に進んで行った。
しばらく撮影していたらカザリショウビンは森の中に行ってしまったので、皆で歩いて林道を進む。
しばらく先に進むとYotinとまっちゃんが居た。
どうやらアオヒゲショウビンが居るらしいのだ。
アオヒゲもここで見れちゃうの?と半信半疑。
だってもっとジャングルの中を歩かないと見れないって聞いてるもんだからねえ〜。

しかし、結構近くで鳴いている鳥がアオヒゲショウビンだと言う。
しばらく待っていたらいきなり、森の奥からRICKの目の前にオレンジ色の鳥が飛んできた。
なんとアオヒゲショウビンがこっちに向ってきたのだ!
目の前5mぐらいで僕に気づいたのかUターン。
かなりビックリしました。
去り行く背中のそれはカワセミのターコイズブルーとほぼ一緒だったが、予想よりかなり大きい。
にゃっちとOratさんは森の中を見ていて気づかなかったらしい。

しかし向こうもかなりビックリしただろうから森の奥へ消えてしまったんじゃないかなあ・・・・と思っていたのだが、そこはさすがYotin。
林道の少し先で樹の間に居るのを見つけたらしく、こっちだと手招きしている。
Yotinは「カメラを貸してくれ!」とさっとファインダーにアオヒゲショウビンを入れてくれた。
最初の状態では葉被りが凄くて居るだけがわかった程度。
徐々に場所を変えてなんとか撮影できる場所に。
おお〜!アオヒゲショウビン撮れたよ〜!(o ̄▽ ̄)ノ

Rufous-collared Kingfisher アオヒゲショウビン 

しかしどうしても葉が被ってしまい、ポジションが厳しい。
にゃっちっとOratさんは良い場所確保出来ているみたいだが、これ以上は無理かなあ・・・
と思っていたら、アオヒゲショウビンは道を横切って反対側の森の中に消えていった。
しかしYotinは見失っていないようで、こっちに行くぞ!と道無き道を森の中に入っていく。
ここはヒルが居ないから気楽で良いけど(笑)

しばらく森の中を進むと、Yotinの指差す方向にアオヒゲショウビン発見!
今度はさっきより近いし葉被りも無いぞ〜(o ̄▽ ̄)ノ


Rufous-collared Kingfisher アオヒゲショウビン 

Rufous-collared Kingfisher アオヒゲショウビン 

Rufous-collared Kingfisher アオヒゲショウビン
 

もう夕方だからかここでは移動する事も無く、ずっと鳴いていて長い間姿を堪能できた。
たくさん撮影して大満足。
今日だけでキマユシマヤイロチョウ、カザリショウビン、アオヒゲショウビン見れちゃったもんな〜。
Yotinも「一日でこれだけ見れるのはラッキーだよ」と言ってたが、本当に彼は凄いガイドだ。
数ヶ月前から予約が埋まってしまうのもわかるな〜。

アオヒゲショウビンが去った後はもう暗くなっていた。
今日は終了だね。
車に乗るとYotinが「ナイトバーディングはどうするの?」と聞いてきた。
一応ナイトバーディングも予約してるんだけど忘れているらしい(^^;
「OKじゃあNight Jar(ヨタカ)とOwl(フクロウ)を探そう」
と車に乗り込み出発。

少し走った場所でまっちゃんが車を停めた。
鳴きながら樹の上にいたのはクビワヒロハシ。
そういえば鳴き声聞くのは初めてだなあ〜。

Black-and-yellow Broadbill クビワヒロハシ

しかしYotinが探していたのはこのヒロハシでは無いらしい。
樹の上をレーザーポインターで示した場所には得体の知れない生き物が・・・
これがヨタカだって。
なんか怖いぞ〜(^^;

Javan Frogmouth ジャワガマグチヨタカ ISO12800で撮影

一度飛んだがあまり移動せず、じっとしているので撮りやすい。
が・・・可愛い鳥とは思えん(^^;

しばらく撮影してまた暗い林道を車で移動。
Yotinはベアオウルを探すって言ってる。
ベアオウル??
それを聞いたOratさんは「熊のミミズクなの?」
「熊探すって言ってるわけないよね?俺熊居るんだったら外に出ないよ〜!」
と言ってる。
いや、ここには熊は居ないって(^^;
でも熊ミミズクってのも聞いたこと無いしなんだろう?
蛍の舞う森の中でしばらく待ったが、結局探していた鳥は現れなかった。
※後で調べたらBay-owlだった。
ま、今日はたくさん見れたし、早く帰らないとレストランが閉まっちゃうからもう帰ろうか。

真っ暗な中、20分ほど悪路を進みようやくモラコットリゾートに帰ってきた。
さっとシャワーを浴びてレストランに集合。
もちろん祝杯だ〜!(o ̄▽ ̄)ノ

今日の夕御飯は軽く鶏肉入りの焼きそばにしておいた。
ここんところ食べすぎだからねえ・・・


レストランでは、イギリスから来たバーダーの集団、その集団についているバンコクから来たガイド、香港人カップル等が夕飯を食べていた。
Yotinのガイドを受けた僕らは大収穫だったのだが、イギリスの集団や香港のカップルはあまり芳しい成果とは言えないみたいだ。
ここは3人で相談して、カザリショウビンとアオヒゲショウビンが見れた事は黙っておく事にした。
イギリスのバーダー集団のリーダーが僕らのテーブルに来て
「君達は明日もYotinのガイドを受けるのか?本当はYotinにKNCでのメインガイドを頼みたかったが、Misstakeで予約できなかったんだよ」
と言ってたからだ。
ミステイクって言葉が?だが、彼が予約しようとした時にはすでに僕らの予約が入っていたからだと思われる。
ここで今日の成果をまともに言うと、ますますバンコクのガイド君の立場がまずくなるってもんだろう。
なんて優しい僕ら(笑)

何故か僕らのテーブルの近くに来てるバンコクのガイド君


とにかく今日はミラクルDAYだったねえ〜(o ̄▽ ̄)
明日はクロハラシマヤイロチョウに逢えるかな?

翌日へ

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