<3日目>12月9日 サベグレでの出来事

朝起きると部屋の外では鳥の鳴き声が沢山聞こえる。
RICKはまたもやあまり寝れなかった。
なんかケツァールに逢えるのかと思うとどうも気持ちが高ぶっちゃうんだよねえ〜(^ ^;

まだ暗かったのでとりあえず部屋近辺を散歩。
もう鳥だらけって感じでじっとしてられないっす(笑)

そしていよいよホセの運転でケツァールの観察ポイントに移動。
朝食は早起きの為サンドウィッチにして貰った。
味は・・・・・だったが(^ ^;

観察ポイントに近づくと先客が居る。
日本人が3人居て旅行ガイドとその客らしい。
ケツァールが来るアボガドの樹の真下に陣取っている。

露木さんが「あんな所に居るとケツァール来ないよ〜」
とボヤク。
確かに真下にいちゃねえ〜・・・。

でも、良く見ると奥の林にケツァールが居た!
おお〜っ!あれがケツァールか!
と、とりあえず撮影。
しかし付けていたのが70−200mmなので距離も遠いし、まだ日が昇っていないので暗い。
とりあえず証拠写真かな・・・。
手前に出てくれれば良いのだが、あそこに人がいちゃねえ〜( ̄〜 ̄)


最初に逢ったケツァール Resplendent Quetzal でも遠くて暗い証拠写真・・・(T-T)

しばらくすると今度は違うガイドが外人の団体さんを連れてきた。
露木さんが「最悪・・・・あのタコ坊主マナー悪いんだよな〜」
と、ぼやくと同時に雄のケツァールはどこかに飛んで言行ってしまった。

その後、ケツァールは居なくなったのだが日本人女性2人とタコ坊主が連れてきた外国人団体はアボガドの樹の真下から離れようとしない。
露木さんがたまりかねて注意しに行く
「ここに居るとケツァールが来ないからちょっと離れましょう」」
と説明すると、外人の団体はそれに従い自分達と同じ位置まで下がった。

しかし・・・日本人女性2人は樹の下から動こうとしない。

露木さんも「さすがにもう一度言うのはなあ・・・」
と困っているので「僕が言ってきますよ」
と今度はRICKが女性2人組の所へ。

そして「ここに居たらケツァールが来ないですよ。外人の方も下がっているんだから下がりましょうよ」
と言った。
すると化粧の濃い30代真ん中ぐらいの女性が
「どかなくても来ますよ!ここにいてさっきは来ましたから!」
と反論された。
いやあ〜、まさか反論されるとは想定外だ・・・・(^ ^;

RICKが「でも実際逃げちゃったでしょ?だから下がりましょうよ」
と言ったら、またまたその化粧の濃いオバサンが
「うちのが大丈夫って言ってるんですから、どきません!」
と、凄い喧嘩腰で反論してきた。

本当ならキレる所だが、話してもわからない相手らしい。
外人の団体の手前も有るしここで喧嘩もね・・・。
「うちのが〜・・・」って言ってるからあの化粧が濃いのは奥さんなんだな〜。と納得。
確かに自分の旦那の考えを否定されたら一応怒るわな。間違った事でもね。
思い、露木さんの所に戻り「どかないらしいですよ」
と状況を説明。
「奥さんらしき人が、うちのがいいって言ってるからどかないって怒ってますね」
と、説明すると「あのガイドの奥さんはコスタリカ人だからあの女の人は違いますよ。お客さんでしょう」
だって。
普通仕事で頼んだガイドの事を「うちのは・・」って言うカア〜?
馬鹿丸出しジャン( ̄〜 ̄)
しかし日本人として恥ずかしいなあ・・・。

その後も2人組は頑としてその場所から動こうとしなかった。
そこまでムキになってどうすんの?
すると今度は向こうの日本人ガイドがこちらへ向かってくる。
文句を言いに来たのだろう。
「さっきあの女性達にどいてくれって言いましたよね?
ケツァールはストレスは感じないんですよ。なんでそう言ったのか根拠を説明して欲しい」
と、話しながら近づいてきた。
どうしてケツァールがストレスを感じないって言い切れるんだ!
あんたは本当に自然好きなガイドなのかよ!(怒)
と、僕もにゃっちも凄くむかついたが、一番むかついたのは他でも無い露木さんで有った。
怒りのオーラが漂う。

それでも平静を保ちながらケツァールの事、人間が野鳥に与えるインパクトの事などを理路整然と説明(かなりプルプル来てたけど)
営巣中のケツァールのつがいが人間のフラッシュや騒音によって巣を放棄してしまった事等も話し、相手に反論の余地をまったく与えなかった。

そりゃそうだよ。
露木さんの言っている事に反論なんて出来るものか!( ̄〜 ̄)
確かに僕らも少なからず鳥にストレスは与えてると思うよ。
大砲みたいなレンズ振り回して、鳥の居る所に踏み込んでるんだから。
でも、なるべくストレスを与えないように見させて貰うっていうのが当然じゃないかなあ〜。

そうしている間にも雌のケツァールが来た。
やはり食事時間だから実を食べたいのだろう。
しかし、樹の下には相変わらず女性2人が陣取っているし、落ち着かない様子だ。
実も食べれないでいる。可哀相に・・・・。


ケツァール(カザリキヌバネドリ)の雌 

すると今度は遠くで見ていた外人たちが大挙してケツァールの元へ押し寄せた。
馬鹿なおばさん2人が近くにいるのだから自分達だって近くで見たいと思ったのだろう。
そしてフラッシュの嵐(コンパクトカメラで撮ってもたいした写真が撮れるとは思えないが・・・)
驚いたケツァールは逃げてしまった。

露木さんが相手のガイドに
「ほら、こうなったでしょう!どうしてくれるんですか!僕のお客さんはわざわざ日本から高いお金を払ってケツァールを見に来られたんですよ!」と怒る
相手のガイドもぐうの根も出ない。
そして露木さんの説明に「反論できません。今日は勉強になりました。有難うございました」と帰っていった。
最後には「もし宜しければうちの会社で野鳥ガイドをしてもらえないですか?うちは集客力有りますよ」
だって。
調子良いよなあ〜( ̄〜 ̄)
もちろん露木さんは「今は返事が出来ません」と断った(当然受けるつもりは無いとの事)
本当に向こうの人がガイドじゃなくて良かったよ。

ケツァールが来なくなったので、その日本人ガイドとタコ坊主の団体は帰っていったがRICK達はしばらく待つ事に。
するとケビンというアメリカ人のガイドがお客さん達と現れた。
このケビンは露木さん曰くコスタリカでN01の野鳥ガイドとの事だ。
そして今有った一部始終を露木さんが話すと「それは酷いことだ・・・今日はもう来ないだろう」とがっかりしていた。
結局ケビンが連れてきたお客さんは騒動の後だけにケツァールを一度も見ることが出来ず帰っていった。

もう時間的に無理だと露木さんが言うのでホテルに戻ることに。
帰るときに露木さんが「最悪の結果になって申し訳有りませんでした」
と僕達に謝る。
とんでもない!悪いのは露木さんじゃ無いのに・・・。

またケツァールは夕方挑戦という事でホテルに昼食に戻る。
昼食は美味しかったがさっきの出来事が頭に有って落ち着かなかった。
さっきの証拠写真だけで終わってしまうのかなあ〜?

昼食後、気を取り直してホテルの散策路を歩くことに
何となく気分が晴れないRICK達をいろいろな鳥が出迎えてくれた。


ホオベニインコ Sulfur−winged−Parakeet

セアオモズモドキ Philadelphia Vireo

キバネモズモドキ Yellow−winged Vireo

ヒメコンドル Tirkey Vulture

ホシガシラオニキバシリ Spotted−crowned Woodcreeper

ドングリキツツキ Acron Woodpecker

ズグロメジロハエトリ Black-capped Flycatcher

そしてホテルのレストランで昼食を食べている最中に窓の外にオナガレンジャクモドキが現れた。
この鳥はにゃっちが『モヒカン君』とあだ名を付けて、見るのを楽しみにしていた鳥だったのだが、アメリカ人ガイドのケビンに「ここから見えるよ」と教えてもらっても前の人で見ることが出来ず、露木さんに「ここから見えるよ」と言われても外人の体格の良いおばさんに阻まれ結局見れなかったらしい(見れなかったのは後で聞いた。背が小さいのって大変なのね・・・)
その時露木さんが「ああ〜オバサンどいて〜!オバサンブロ〜ック!」と日本語で言いたい放題なのには笑えました(^-^)


オナガレンジャクモドキ Long−tailed Silky−flycatcher

そしてこの時のホテルの散策でにゃっちが一番気に入ってたのがクビワアメリカムシクイだ。
現地でアミーゴ(人間の友達)と呼ばれている鳥で近くまで寄ってくる。
黄色く愛らしい顔の鳥で凄く可愛い。



クビワアメリカムシクイ(アミーゴ・デ・オングレ)Collared Redstart

いや、ホント大分癒されました。
でもその後、朝のケツァールポイントに行ったのだが雄はおろか雌も出てきてくれませんでした(T-T)
露木さんも申し訳なさそうにしている。
いやホント露木さんのせいじゃ無いから・・・。

翌朝は団体が来る前にケツァールポイントに行く為、朝6時に待ち合わせすることに。
明日は出てきてくれるかな?

今日はケツァールの前でいろいろ考えさせられる日だったなあ〜