<2日目>
朝、にゃっちに揺り起こされた。
「何時に起きるの?」
「6時30分・・・・」
しかし時計を見ると6時50分だった。
目覚ましのセット方法を間違えた為に鳴らなかったのだ。
7時から朝食が始まるので急いで支度をし、西表に持って行く荷物を持って1階のホテルレストランへ行った。
朝食を食べ終わり、歩いて石垣港の離島桟橋へ。
予定では8時10分発の西表行きの高速船に乗るつもりだった。

10分ほどで離島桟橋に着き八重山観光フェリーに乗船券を買おうとしたが、気が変わり安栄観光のフェリーに乗ることにした。
噂ではこちらの船の方が飛ばすらしい。
何故か別会社で同じ様な時刻表で運行しているこの2社。
ちょっと時間をずらせば便利になるのに仲が悪いのかねえ〜。


離島桟橋 これから乗る高速船

乗船時刻が来ると結構な人が乗ってくる。
どうやら仕事で行く人が多いみたいだ。
毎日船で西表まで通勤か〜。
なんか凄いなあ。

とりあえず行きは室内の席に。
噂どおり結構飛ばす。
乗り心地も悪くなく、船酔いが心配だったがまったく問題無かった。
40分ほどで西表島船浦港に着いた。
さあ〜西表上陸だ!

港から出てすぐ借りようと思っていたやまねこレンタカーの送迎車が居たので声を掛けてみる。
「予約無いんですけど大丈夫ですか?」
と言うと
「ちょっと待って」
と無線で営業所と話し始めた。
「大丈夫みたいだね」
と年配の送迎車の運転手が言った。
「朝早くだから開いてたけど、予約無しじゃ車無くなっちゃうよ」
との事を言われた。
平日でもそうなんだあ〜。
まあ、借りられたから良かったと言う事で(^-^ )

とりあえずにゃっちが由布島に渡る水牛を見たいとの事で見学に行く事に。
しかし天気が危うい。
由布島の水牛乗り場に着く頃にはポツポツ雨が降り始めた。
このまま本降りにならなきゃ良いんだけど・・・
とりあえず、水牛で海を渡るのを見学して早々と島の周遊道路へ戻った。

水牛って毛並みが良いんですよ〜。

周遊道路に出て、今度は島の西側に行ってみることにした。
今までの道の中では車から採れる探鳥に適した所が無いと思ったからだ。
天気が良くないので外ではカメラが心配だからね。
どうせ時間も余るし、西部の星砂の浜にでも行って見ようかと言う事で車を走らせた。

とりあえず市街地を越して星砂の浜に着いた。
人が数人居るぐらいでまだ閑散としている。
星砂という物を見てからすぐに車に戻った。
確かに砂が星の形をしている。
「お土産に持って帰る?」
とRICKがにゃっちに聞くと
「ううん、いいや」
との答え。
あとで考えると少し持って帰れば良かったのだが・・・(訳は最終日にわかる。持って帰って良いのかは?)

今来た道を船浦の方に引き返す事にしたのだが、今まで走ってきた感じでは鳥撮りに適した場所が無かった気がする。
脇道に入りながら探さないと駄目らしい。
とりあえず、道沿いのスーパーに入り、弁当と釣用の餌を買う事に。
釣用の餌は桃屋のイカの塩辛瓶詰めを購入。
これが釣れるんだなあ〜。
釣りは帰る間際に港でやろうと考えていた。

またドライブを再開して、脇道に入り探鳥出来そうな所を探した。
でも、意外と良い探鳥ポイントが無い。
しかも居るのはカラスばっかり!どうなってるんだ〜。
文句を言いながらも鳥を探していると牧草地みたいな所で鳥の姿を発見。
チョウゲンポウだ。
車の中から何枚か撮影。


※クリックで大きくなります

そして牧草地の遠くには黒っぽい大きい猛禽が居た。
サシバだな・・・なんて考えてとりあえず撮影。
遠くて良くわからないから、やる気の無い撮影をしていたんだよねえ〜。
しかし、家に帰ってからパソコンで拡大し図鑑と照らし合わせると、何とカンムリワシの成鳥雄だった!
その後、西表島では幾ら探せどもカンムリワシは見れなかったのに・・・(T−T)


カンムリワシの雄  ちゃんと撮っておけば良かった!

とりあえずチョウゲンポウは撮れた。
「でも本州でも撮れるからなあ〜。カンムリワシ居ないよなあ〜」
と間抜けな事を言っているRICKだった(^^;

今度は車を置いて、歩いてトレッキング出来そうな所へ向かった。
仲間川沿いの林道から歩けるコースが有るらしい。
ダートを走ってしばらく行くとゲートが有り、一般車はここまでという事だった。

そこから仲間川の方向に向かって遊歩道が有ったので、レンズを担いで降りてみる事にした。
先を進むと展望台が有って仲間川のマングローブ林が見渡せる。
道はその先も有るので、風景は帰りに撮影しようと坂を下った。
しばらく行くとマングローブ林と思われる所に出たが、川からはまだ距離が有る。
そのうち川と離れた方向に道が曲がっていた為、ここで引き返す事にした。
しかし、鳥の声がしない!
シーン・・・と静まり返っている。
「この時期は本当に鳥が少ないんだなあ〜」
と実感。
とりあえずさっきの展望台まで元来た道を引き返した。

展望台に着きレンズを広角に付け替え、とりあえず風景撮影をした。


※クリックで大きくなります

すると、ちょっと先からカラ系の鳴き声がする。
また、レンズを500mmに付け替えてそろそろと声の方向に近づいて行くと、林の中に小鳥が。
シジュウカラみたいだが、ちょっと違う。
イシガキシジュカラという亜種らしい。
本州のシジュウカラよりも黒い部分が多く、背中の黄色はまったく無い。
結構近づいて撮影出来たけど、暗かったのでブレてしまった。




この遊歩道では収穫はこのシジュウカラとイシガキヒヨドリだけ。
う〜ん・・・少ない。

また車まで戻り、しばらく車を走らせて違う遊歩道に向かった。
ここはイリオモテヤマネコ研究路と書かれている。
期待できるかな?
しかし、鳥の気配がここでも無い。
11月ってこんなものなのか〜と思い知った。
これ以上探鳥してもイライラするなと思い、時間は早いが港に戻り釣りをすることにした。

港に付いて、ちょっと離れた防波堤に行き釣りを始めた。
するとRICKより早く仕掛けを作り終えたにゃっちが、餌をほおりこんだ瞬間に
「釣れた!」
「え?入れた瞬間じゃん!」
見るとメジナに似た魚だ。
ハワイで見たような気がする。
その後、餌を入れるごとに瞬間でこの魚が掛かってくる。
イカの塩辛が良いのか、ここの魚が飢えているのか・・・。

あまりにこの魚ばかり釣れるので、ポイントを変えて仲間川の遊覧船乗り場に行く事にした。
ここではにゃっちは見ているだけ。
風が強くて疲れたらしい。
しかも結構寒いし。
そして餌を入れてしばらくするとアタリが有った。
待っているとウキが沈み、結構な引きだ。
釣り上げると派手なタイだった。
「これハワイのと一緒だよねえ〜」
と2人。
ブラックテールスナッパーという種類の魚だ。
さっきのメジナ似の魚と言い、ハワイと種類が同じなのが面白い。
緯度が殆ど同じだからかね?

何匹か釣り上げるが、風が強く本当に寒くなってきた。
仕方が無いので時間は3時とまだ早いが石垣島に帰る事にした。

帰りは高速船の後部デッキ部分に座った。


デッキはこんな感じ

これが結構スピード感が有って面白いのだ。
後ろではスクリューで跳ね上がる飛沫が物凄い。
2人とも面白くてニヤニヤしてしまった。
にゃっちもさっきの疲れた顔から一転して嬉しそう。


凄い飛沫!!!

しかし何故か石垣島とは違う方向に船が進んでいく。
不思議に思っていると、小さな島の港に入って行った。
港の桟橋には人が居たので拾っていくらしい。

そして港の海水を見ると驚くほどの綺麗さ!
今までこれほど綺麗な海を見た事が無い。
にゃっちと2人で驚いていると家族が6人ほど乗り込んで来た。
すぐガイドブックで調べると、この島は新城島(パナリ)と言って5人しか人が住んでいないらしい。
今、乗り込んできた人はその家族か親戚なのだろう。
綺麗な島を見れて、得した気分だった。
こんな島に滞在してみたいものだ。
(しかしこの島には宿泊施設も無くキャンプ禁止、普通は船も寄らない為不可能らしい)

石垣港に着いて、とりあえず明日の釣りポイントを探す事にした。
石垣港の横に小さな港が有ってとりあえず釣りが出来そう。
もう一箇所サザンゲートブリッジを渡った所が公園になっていて釣りをするには良さそうだ。
明日の午後はここで釣りをやろう。

一旦ホテルに戻りシャワーを浴びて、夕食は石垣牛を食べる為に外出する事にした。
少しホテルから歩くが地元で評判金城という焼肉屋が有る。
安いセットは石垣牛カルビとロース、ビビンバ、スープ、キムチが1580円とお徳だ。
焼肉もとても美味しかった。

しかし、このままだと探鳥記かけないなあ〜。
ちょっとあせりも有る。
最終日の明日は朝から探鳥だ!
パンナ岳と名蔵川の近辺を探る事にしよう。
これで駄目ならば番外編旅行記にするしかないな・・・。
と弱気なRICKだった(^^;