<4日目クレイドルマウンテン>

今日は朝5時と早起きした。
あのクレイドルマウンテンに登る為だ。
暗い中、外ではコマドリが沢山鳴いている(日本のより弱々しい鳴き声)
しかし写真が撮れる明るさでは無いのでここは我慢。
コーヒーを飲みながら朝食を摂り、出発の準備をする。
5時50分になってホテルを出る。
辺りはほんのり明るくなってきた。
天気は快晴!
このまま良いと良いなあ〜。

レンタカーでホテルを出て道路を走り始めた。
森の中に車が入った時だ、目の前に丸い物体が!
「おお〜っ!!」
と、あわててハンドルを切り回避。
物体を見て見るとそれは何とウォンバットだった。
にゃっち大喜び(^-^ )

車から降りて撮影しようと近づくがノソノソゆっくり逃げる。
しかし動きが遅いのですぐ追いつく。
あんまり近づいてストレスになるのも可哀想なので、距離は少し開けて観察&撮影。
暗いのでノイズも入っているし、フラッシュは使いたくないのでハッキリとは撮影出来なかったが満足。

ノソノソしているウォンバット

「良かったねえ〜野良ウォンバット見れて」と、言いながら車を走らすと、またウォンバットが道路に!
今度は車の中から観察。
「また居たね〜」と言って車を走らすとまた違うウォンバットが・・・。
昼間はあんなに探しても姿を見せないのに、朝早くだとこんなに居るんだなあ〜。
野生動物を見たいならやっぱり朝だね。

そんな風に寄り道をしながらDOVE湖の駐車場に着いた。
誰も人は居ない。
朝の光を背後に受けたクレイドルマウンテンが神秘的だ。



6時15分駐車場を出発。
コースタイムは6時間〜8時間だから3時ぐらいまでには戻ってこれるかな?
朝の光を受けた山々を見ながら2人は歩き始めた。

昨日来たウォンバットプールまでは比較的楽に着いた。
体調が悪かった昨日は遠く感じたんだけどなあ〜。
そのまま登山道は急な上りに入り、汗をかいた頃7時35分マリオン展望台着。
駐車場が結構遠くに見える。
風が強いが、ここはさすがに見晴らしが良い。
10分ほど休憩。


 
マリオンLOOK OUTからの展望

そのまま登山道を行くと台地上の歩きやすい道になった。
高原上の稜線歩きは気持ち良い。
ここはOVER LAND TRACKという有名な登山道だ。
雰囲気は3000mの山歩き。
緯度が低いので標高が低くてもここは日本のアルプスと同じ様な気候なのだ。
しかも日本の登山と違って人がまったく居ないのが良い。
台地の先にはこれから行くクレイドルマウンテンの山頂部が飛び出して見える。
まるで北アルプスの剣岳みたいだなあ〜(どこから登るんだ?)


気持ちの良い道をしばらく行くと、キッチンハットと呼ばれる非難小屋に着いた。
ここから先は本格的な登山となる。
キッチンハットの中にエキスパート以外はサミット(山頂)には登るな!と書いてある注意書きが有った。
果たして僕らはエキスパートなんだろうか?
まあ、無理だったら戻れば良いしね・・・。

8時30にキッチンハット発。
最初はゆるい登りでどんどん高度を稼ぐ。
「結構楽勝かも・・・」
と思い始めた頃、急に景色が変わり、大きな岩が果てしなくゴロゴロしている場所になった。

 果てしないガレ場・・・。

しかも高度を上げるほど岩が大きくなり、身長の小さなにゃっちは大変そう。
全身を使ってよじ登る。
「絶対負けるか〜!」
と掛け声を自分に掛けながら登っている。
確かに身長より大きな岩だもんなあ〜。
それに鎖や梯子などは一切ないので、岩で滑ったら只では済みそうに無い。
日本だと歩きやすく整備されるんだろうけどね。
でも、この「登るなら登れば〜。でも自己責任でね・・・」という海外のスタイルは好きだなあ〜。

 結構急だった。高所恐怖症の人は駄目かも。

もう頂上だと思ったらまた下り始めてさらに山の裏側に回る。
裏には雪渓が有った。
相当気候が厳しいのだろう。
夏でも雪が降るって言ってたものなあ〜。

にゃっちは息も絶え絶えだ。
まあ、この岩場と強風じゃ大変だよね。

そしてやっと頂上の標識が見えてきた。
「やった〜山頂だあ〜!」
と2人で喜ぶ。
時間は9時40分。
岩場を1時間ぐらい掛けて登った事になる。
 クレイドルマウンテン登頂!

 凄い高度感!歩いてきた道が小さく見える

景色は絶景しかも貸切!
岩場の上なので凄い高度感だ。
しかも柵など無いので下を覗くとスリル満点。
誰も居ない山頂で記念撮影して、しばし休憩。
「登っちゃったねえ〜」
と2人で大変満足したので有った。
(でも、帰りの岩場を考えると憂鬱な面も・・・・)

30分ほど休憩して出発する事にした。
天気はほぼ快晴だが、山の天気は午後に急に崩れる事が多いから早めの行動が望ましい。
あの岩場で雨降ったら嫌だものなあ〜。

岩場を頑張って降りて行くと、1時間でキッチンハットに戻った。
行きと帰りの時間がほぼ同じなのだ。
それほど岩場が多くて、下りも時間を稼げないという事。
キッチンハット付近で今から登る登山者とすれ違うようになった。
すれ違うたびに
「山頂まで登り何分?下りは何分?」
と聞かれる。
「登り1時間下り1時間ぐらい」
と答えると
{サンキュー」
そして
「ジャパニーズ?」
と聞かれて
「イエス」
と答えると
「サヨナラ〜」
と日本の挨拶で返された(^-^ )

キッチンハットの分岐を過ぎ、比較的整備された道に入ると、山頂には登らないハイカーも混じり、結構人が増えてきた。
軽装のハイカーも結構居る。
しかし軽装のまま山頂の方向に向かうお姉ちゃんも居るのだ。
「あの格好で山頂まで行くのかねえ〜」
と余計な心配をしてみる。

振り返ると今登った山頂が高い。
「あそこまで言ったんだねえ〜」
2人で感慨深げ。
見た感じ登れるのか?って思う様な山容だからね。
 
登っていく集団が見える。本当に剣岳みたい。

帰りは行きとは違うFACE TRACKに進み、湖畔に下りて行った。
すれ違うたびにいろんな国の人と挨拶。
にゃっち等は休んでいる時に登ってきたオジサンの集団に
「ヘイ!ガール!調子がどう?」
とか言われ子供扱い。
笑うRICK、ふくれるにゃっち。

 
FACE TRACK途中から見たクレイドル

結構長い下りを降りていくとDOVE湖畔の遊歩道に着いた。
時間は12時30分。
ここからは観光客も混じり、あとは整備された道を50分掛けて駐車場まで進む。

「やっと着いた〜!」
と13時20分駐車場着。
天気も良く大変満足した登山も無事終了。
振り返ってクレイドルマウンテンを見て
「あそこまで行ったんだねえ〜」
と感慨にふける。

混んで来た駐車場を後にし
「アイス食べたいねえ〜」とクレイドルマウンテンロッジの売店に向かう。
売店に入ってアイスを買ったときに、売店のお姉ちゃんが
「今日は暑いわねえ〜しんどいわ」
と声を掛けてきたので(2人が疲れた顔をしていたから?)
「今、クレイドルマウンテン山頂まで行ってきたんだ」
というと
「サミットまで今行ってきたの!?信じられない〜」
と驚いていた。
ちょっと優越感を味わう(^-^ )

この後は疲れたので部屋で昼寝をした。
5時ごろRICKだけ起き出して、車で付近の探鳥に出かけたが鳥が居ない。
朝はあんなに居たのに・・・。
これは駄目だとすぐに諦める。
明日の朝頑張って撮るかねえ〜。

夕食はホテルのレストランに行く事にした。
レストランに着くと、ボーイさんが
「予約は有りますか?」
と聞く。
ええ〜予約要るの〜?
「いえ、有りません」
と言うと従業員と何か相談していたが
「こちらへどうそ」
と案内された。
どうやら大丈夫らしい。
しかしテーブルに着いてメニューを見て「しまった〜!」と後悔する。
まず、コース料理しかなくて値段も$48と高い。
しかも書いて有るメニューの内容がわからない。
う〜普通のレストランみたいに、いろいろなメニューから選べると思ってたのに〜・・・。
とりあえずRICKはタスマニアンビーフが食べたかったのでウェイトレスに
「タスマニアンビーフのステーキってどれ?」
と聞くと教えてくれた。
にゃっちはオイスターを注文。

出てきたタスマニアンビーフはブ厚くて肉好きな人には良いかも知れないが、RICKにはちょっと肉臭かったかな。
日本の肉のほうが好みかも。
オイスターはまあまあ美味しかったらしい(RICKは貝嫌いなので味見せず)
「どこかで食材買って適当に料理する方が2人は有ってるね〜」
と身分不相応な事をした事を少し後悔する2人であった(^^;

この後は疲れたので部屋に帰って早々に寝ました。

おいおい今日は探鳥してないぞ・・・・。

<5日目に続く>